バイオリンは、日本国内で生産されている物はごくわずかで、
その多くは海外からの輸入品になります。

そしてその中心は、ヨーロッパ諸国で製作されたものになります。
優秀なアメリカ製や、最近では良質な中国製も一部に見受けられますが、
その歴史と知名度、生産量ではヨーロッパが圧倒的でしょう。

ヨーロッパの中でも、バイオリン本体に関しては、イタリアものがもっとも有名で、価格も高額になると思います。
特にイタリア・クレモナバイオリンが大変有名で、それはその歴史の古さや、世界で最も権威のあるバイオリン製作学校があること、
また多くの巨匠と呼ばれる製作者が在住することにより、多くの製作者がそれらの方々を師事するために、
その地で製作を続けることによるのかと思われます。

一般的にクレモナバイオリンと呼ばれているもので、
純粋にイタリア人が製作したものはかえって少なく、
様々な国籍の方が、クレモナで修行して製作しています。
作者の国籍に関わらず、クレモナの伝統に基づいて、
クレモナで製作されたバイオリンを、イタリア・クレモナバイオリンと呼んでいます。

解釈は人それぞれかと思いますが、正しい認識と常識に基づいてクレモナバイオリンと呼べるもので、
100万円以下のものはあり得ないと思います。

10万円ぐらいから100万円以下で、良質な新作バイオリンをお探しいただく場合、質的にも量的にもドイツのものが中心になるでしょう。
もちろんチェコやハンガリー、ルーマニアなどにも優良なヨーロピアンバイオリンがたくさんあります。

当社では10万円以下でもご購入頂けるヨーロピアンバイオリンをはじめ、20万〜30万円の良質なドイツ製バイオリン、
50万円以上の上質ドイツ製バイオリンなど様々なご提案ができます。

これらのバイオリンは、工房で作られているため、工房ものバイオリンと呼んでいます。
工房ものに対して製作者本人が製作したものを、作家ものバイオリンと呼び、
それらのものは100万円以上のご予算を頂くのが、良いものをご提案させて頂く基本条件になるかと思います。

LOTHER SEMMLINGER

お手頃な価格でたいへん鳴りの良い楽器を提供するドイツの工房で、豊田市のミュージックショップリバーでは一番の人気ブランドです。価格はバイオリンですと25万円〜70万円で、もちろんヴィオラやチェロも製造しています。

参考価格帯

¥250,000~¥700,000程度

1953年、ドイツのランゲンゼンデルバッハにて生まれました。若い頃からドイツのマイスターAlbert Langのもとバイオリン製作を学び、1975年マイスター資格取得。
1980年に独立するとバイアースドルフに工房を構え、1994年にはBenedikt Lang社とも合併、世界により多くのSemmlingerバイオリンが広まるようになりました。
現在はStefan、Christianの2人の息子とともに世界中に良質のバイオリンを送り出しています。

FRANZ KIRSCHNEK

豊田市のミュージックショップリバーではLOTHER SEMMLINGERに次ぐ人気のドイツの工房です。
バイオリンだけでも、20万円〜65万円ぐらいまでと価格も幅広く、ラインナップも大変多いブランドです。

参考価格帯

¥200,000~¥650,000程度

ボヘミア(現チェコ)で1850年に生まれたJoseph Mullerまで遡るFranz Kirschnek社のルーツ。Joseph Mullerは、1880年の工房開設以来、様々な賞を受賞し、1900年、パリ万国博覧会にも出展しました。
そして1933年に彼の義理の孫であるFranz Kirschnekが彼自身の会社を設立して、現在のFranz Kirschnek社
となります。現在の工房はドイツ・ブーベンロイト近くのエルランゲンにあります。
脈々と受け継がれてきた伝統を誇りとして、クオリティの高い楽器を製作しています。

HORATIO LUCA

今ご提案できる、もっともお値打ちな良質ヨーロピアンバイオリンで、ルーマニア製の楽器です。国産入門モデルよりももう少し上のランクの楽器を、お値打ちな価格でお探しの方に大変おすすめです。バイオリンですとアウトフィット(ケースと弓をセット)で、10万円以下でご案内できます。もちろんヴィオラやチェロも販売しております。

参考価格帯

¥60,000~¥100,000程度

イタリアからドイツ、フランスへと広がったバイオリン製作の歴史は、やがてヨーロッパ各地へと広がっていきました。世界中にバイオリンからチェロ、コントラバスまで年間1万本以上を送り出す、楽器製作が盛んなルーマニアの大都市レギンの中でも、最大規模の工房で製作されているのが、この「HORATIO LUCA」です。ヨーロッパ産のバイオリンにしか生み出すことのできない、豊かな音色が特徴です。

JAY HAIDE

全てのモデルで最高級材のヒマラヤンメープル、スプルース、そして伝統のクレモナ調合のニスを使用して、熟練の職人達によるハンドメイドで楽器が生産されているジェイハイダ。作り、音色共にハイグレードの楽器でありながら、驚異的な低価格を実現させています。特に「`a l`ancienne (ア ランシェンヌ)」は、オールドの銘器を彷彿とさせるアンティークフィニッシュ、よく通る深みのある音を持っており、「一生使い続けられるような銘器は高くて手が届かない」という考えを根本的にくつがえしてしまうほどの実力を持っています。ワンランク上のバイオリンにもかかわらず、全てのモデルにおいて分数サイズが充実しているのも魅力のブランドです。

参考価格帯

¥100,000~¥400,000程度

その他おもな海外お取扱い工房

Karl Hofnerカール・ヘフナー

参考価格帯
¥140,000~¥900,000程度

南ドイツ、バイエルン地方にあるハーゲナウという小さな町にあるカール・ヘフナー社。1887年にバイオリン製作マイスター、カール・ヘフナーによってシェーンバッハに興され、以来120年以上続く歴史の中で弛まぬ研究を重ね、その地位を確かなものにしました。初心者用からマイスター作品まで、200万本以上を世界に送り出し、ドイツ最大の弦楽器メーカーとしての活躍しています。

CAROLA HENDELカローラ・ヘンデル

参考価格帯
¥200,000~¥750,000程度

1987年Georg Hendelと妻Gertraut Hendelによってドイツ・バイエルン州ホーホシュタットに設立された工房です。設立当初はパーツ製造に特化していましたが、その技術を活かし本体の製造も行うようになりました。1995年から息子Harald Hendelを迎え入れ、父、息子によりバイオリン製作が行われています。2006年からは息子夫婦に全権をまかせています。

OTTO JOSEF KILIERオットー・ヨゼフ・クリーラー

参考価格帯
¥100,000~¥250,000程度

ドイツの楽器製作で栄えた町、シェーンバッハ(現チェコ・ルビー)に1887年にJohann Klierが工房を設立。1918年には息子Otto JosefKlierが工房を引継ぎ、現在に至るまで世界中に良質なバイオリンを送り出してきました。1961年にOtto Josefが亡くなり、工房は家族に引継がれ、現在はOtto Jos.Klier工房としてフォルヒハイムにて製作を続けています。

GEWAゲバ

参考価格帯
¥300,000程度

1869年にGeorg Walterによってドイツ・ザクセン州で弦楽器ケースメーカーとして創業されました。1950年第二次世界大戦後に現在のミッテンヴァルトへ移動します。現在では長年の豊富な経験を活かし、楽器、弓の製作も行っており、高い安定性とリーズナブルな価格で、多くのユーザーの信頼を得ています。

KLAUS SCHLEGELクラウス・シュレーゲル

参考価格帯
¥550,000~¥800,000程度

1940年生まれ。マルクノイキルヘンのF.&R. Endersの元で修行し、1963年にディプロマを取得。1971年に自身の工房を開設しました。Frank Schlegelも楽器製作者で、現在は2人で工房を営んでいます。

NORBERT KNAPPEノルベルト・クナッペ

参考価格帯
¥550,000~¥800,000程度

1964年ドイツ・クヴァーアフルト生まれ。1981年Lother Sandnerの下で楽器製作を学び、1985年からは地元の様々な工房で下積みの職人として修行をしました。1991年からはBernd Hillerとともに働き、1993年に自身の工房を開設。アジアの、特に日本や韓国に多くの愛用者がいます。

BERND HILLERベルント・ヒラー

参考価格帯
¥550,000~¥800,000程度

1963年ドイツ・ベルリン生まれ。1980年、Bernhard Wölzの下で楽器製作を習い始め、1986年には弦楽器製作家の試験に合格。1988年に自身の工房を開設し、1990年にはInternational Violin making Competition“Jacob Stainer”のヴィオラ部門で賞を受賞しています。

ECKART RICHTERエッカルト・リヒター

参考価格帯
¥550,000~¥1,600,000程度

曾祖父の代から弦楽器を製作する一家に生まれEckart自身は1970年に自分の工房を開いています。その高い技術は、ポズナン(ポーランド)、ソフィア(ブルガリア)、フラデツ・クラーロベー(チェコ)、ミッテンヴァルド(ドイツ)、モスクワ(ロシア)で開催されたコンペティションでで審査員を務めたことでも証明されています。

JORG WUNDERLICHヨルグ・ブンダリッヒ

参考価格帯
¥650,000~¥1,600,000程度

1967年、ドイツのフォクトランドで数世代にわたって楽器作りに携わってきた一家に生まれました。学校を卒業後、マルクノイキルヘンのEckart Richterの下で楽器の製作を習い始め、1990年弦楽器製作家の試験に合格、1993年に自身の工房を開設しました。古いイタリアのレシピの研究から得た彼のニスは、特に定評がります。

ARANY FERENCEアラニー・フェレンツ

参考価格帯
¥380,000程度

16世紀に始まったバイオリン製作の歴史は、イタリアから、ドイツ、フランスへと広まりました。ドイツの都市からハンガリーへ移動するメーカーも増え、イタリア・ドイツの流れを汲むハンガリーのメーカーが多く生まれました。Arany Ferencはハンガリーのブタペストにて、イタリアの流れを汲む伝統的な製作法でバイオリンを製作し続けるメーカーです。

EDGER RUSSエドガー・ラス

参考価格帯
¥600,000程度

1966年オーストリア生まれ。1984年イタリアに移住し、クレモナ国際バイオリン製作学校に入学。Riccardo Bergonziに師事し、1989年卒業。1995年から2004年半ばまでGiorgioGrisalesと工房を同じくし研鑽をつみました。2004年9月に自らの工房を開設し、現在にります。

NELA BERKYネラ・ベルキ

参考価格帯
¥100,000~¥400,000程度

NelaBerkyは、チェコ共和国でもっとも弦楽器を製作しているメーカーのブランドです。製作をしているチェコの都市ルビーには、バイオリン製作学校もあり、プラハと並びバイオリン製作で有名な地です。チェコのバイオリン製作の伝統を受け継ぎながら、世界各地に優れた楽器を提供しているメーカーです。

近年リバーでご成約した高額新作バイオリン

SOGAKU MAEDAイタリア・クレモナ

前田 壮学(1983〜)

税抜価格

¥1,200,000

1983年大阪府箕面市生まれ。2001年バイオリン製作学校「バイオリン工房クレモナ」にて岩井孝夫氏・鈴木郁子氏に師事しバイオリン製作を始める。
2003年渡伊。イタリア・クレモナ国立弦楽器製作学校に入学し、MASSIMO NEGRONI氏に師事。製作学校在学中、巨匠FRANCESCO BISSOLOTTI氏の工房に通う。2007年同校卒業後、NICALA LAZZARI氏に師事。2010年より大阪・箕面市にてMAEDA&SON工房にて製作を続ける。

MICHELE ZUBENCOイタリア・2015

ミケーレ・ズベンコ(1970~)

税抜価格

¥1,360,000

1970年ロシア・モスクワ生まれ。モスクワでは知られたヴァイオリン職人の父のもとに生まれ、14歳という若さで初めてのヴァイオリンを完成させる。
1997年にクレモナへ移住し、クレモナ国立ヴァイオリン製作学校で学ぶ傍ら、GIO BATTA MORASSI氏の元に通い、製作技術に磨きをかける。

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